2024/6/23投稿 プラモ製造にあたってPLAとPETGの比較

この度、弊社SEXTRACEはプラモ事業に参入させて頂くことになりました。

従来一般的に用いられてきたの金型を用いた量産ではなく、FDM方式の3Dプリンタによる製造・販売を行います。

さて、FDM方式の3Dプリンタといっても、いくつか素材(フィラメント)には選択肢があります。PLA、ABSが主流ですが、PETGも安価に入手できます。このうちABSはフィラメントが溶けた際の臭いがきつく、弊社環境では利用できないため、PLAとPETG、プラモを作るならどちらかという比較を行いたいと思います。

 

 

試した内容はこちら。

①造形はきれいか

②ガンダムマーカーで塗装できるか

③やすり掛けできるか

④プラモ用のこぎりで切断できるか

⑤デザインナイフでカットできるか

⑥その他のメリット、デメリット

 

①造形はきれいか

 弊社が使用している3Dプリンタのデフォルト設定においては、PLAのほうがきれいでした。PETGだと、糸引きやだまになったフィラメントが付着します。とはいえ、PETGも設定を見直す(ノズルの温度を下げる)ことで、そこまで見劣りしないレベルにはなりました。量産するという前提においては一度その形に適した設定を見出せればよいので、PETGでも大きな問題はなさそうです。

 

②ガンダムマーカーで塗装できるか

 どちらもにじみますが、色は載りました。PLAとPETGで差は感じませんでした。

 

③やすり掛けできるか

 PLAとPETG、どちらも硬く、削りにくいです。とはいえ全く削れないわけではありません。PLAとPETGで差は感じませんでした。

 

④プラモ用のこぎりで切断できるか

 PETGのほうがなめらかというか、PLAのほうががりがり削っているような感触が若干ありました。とはいえ、大差はないです。

 

⑤デザインナイフでカットできるか

 PETGのほうがなめらかな感触がありました。しかしこちらも大差はないです。

 

結果、PLAとPETGで大した差はないという結論に至りました。

それ以外のところでは以下の長所があります。

 

PLA→トウモロコシから作られたプラスチックなので環境にやさしい

PETG→PLAよりは熱に強い。PLAより柔らかいので関節部が長持ち

 

PLAは夏の窓際などに置くと溶けることがあります。また、ロボットものはポーズをつけるために関節を動かすことがあります。その辺を考えると、どちらかといえばPETGの方がプラモに向いているように思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

2024年06月23日